東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 特集・連載 > 統一地方選2019 > 茨城 > 記事一覧 > 記事

ここから本文
写真
 

水戸市長選 立候補者の横顔

 統一地方選の水戸市長選に、いずれも無所属で、新人で弁護士の谷萩陽一さん(62)と、3選を目指す現職の高橋靖さん(53)が立候補し、舌戦をスタートさせた。2人はどんな思いで、人口約27万人を抱える市政を担おうとしているのか、横顔を紹介する。

(届け出順)

◆谷萩陽一(やはぎ・よういち)さん(62) 無新=共

 弱い立場の人守る市政を

 「社会的に弱い立場の味方になる仕事をしたい」と、弁護士になり三十五年。再審無罪が確定した「布川事件」の国家賠償請求訴訟で弁護団長を務めるほか、霞ケ浦導水差し止めや八ッ場ダム差し止め訴訟など、行政を相手にした住民訴訟に携わってきた。

 裁判では諦めないことを何よりも大切にする。「判決で勝たなくても結果で勝つ」と、敗訴しても判決文の中で行政のさまざまな問題点をあぶり出してきた。

 これまでの経験から「行政が一度進めた事業は止めない」ことに疑問を感じている。だからこそ、市が巨費をかけて進める新市民会館計画に反対する市民の声に耳を傾けた。「疑問や批判があるにもかかわらず続けていいのか。首長が変わらなければ事業を止められない」と出馬を決意した。

 「弱い人の権利が保障されるために弁護士として活動してきた。それを市政に生かす」とする。

 フルート演奏と、モーツァルトなどのクラシック音楽鑑賞でリラックスする。市内で妻と二人暮らし。 (山下葉月)

◆高橋靖(たかはし・やすし)さん(53) 無現<2>

 インフラ充実で発展図る

 政治の道を志すようになったのは大学時代。新聞記者になりたくて市議の秘書をアルバイトで始めたのがきっかけだった。住民の生活を良くして「ありがとう」と言われる政治の仕事が「いいものだなと思った」と話す。市議や県議を経て八年前に市長になった。

 市について「素晴らしい人がいること、歴史に育まれたことが誇りだと思う」と話す。発展させるため、教育や医療、健康増進、防災などの生活インフラを充実させ、定住促進を図る。

 「政策の一丁目一番地」に挙げるのは、保育所や放課後の開放学級の待機児童の解消。「夜間休日緊急診療所の医師確保も私の宿命・役割」と話す。

 妻と小学校五年生の娘の三人暮らし。最近読んだ本は恩田陸さんの小説「蜜蜂と遠雷」で、主人公とピアノを習っている娘を重ね合わせ、のめり込んだという。音楽の情景を表現する小説家の感性を「政治に生かせたら」と話す。

 趣味はリクガメの飼育。プロを自負し「素晴らしい甲羅になった」と笑う。 (水谷エリナ)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】