国が計画する羽田空港の国際線増便のために都心上空を飛行する新ルートについて、品川区や港区の市民団体が、統一地方選の区議選立候補予定者を対象としたアンケートを実施した。市民団体は「議員を選ぶ際の指標になれば」とアンケートの意義を話す。
「みんなの品川をつくる会」(品川区)は、品川区議選の立候補予定者説明会に出席した52人を対象にアンケートを実施。27人が回答し、25人が新ルート計画に反対した。25人からは回答を得られなかった。同会は「これまで反対住民の請願に不採択の立場だった会派も、アンケートでは計画に反対の意思を示すなど変化が見られる」と話す。
「みなとの空を守る会」(港区)は46人にアンケートを送付し、33人から回答を得た。このうち16人が計画に反対だった。アンケート結果は、同会のブログで公開している。
区議会では、新ルート計画の見直しを求める決議や意見書が相次いで議決されている。品川区議会は3月26日、「落下物や騒音への不安、国の説明不足で新ルート案を容認することはできない」とする決議を全会一致で可決。渋谷区議会も同日、「十分な理解が進んでいない」とする意見書を全会一致で可決した。 (山田祐一郎)
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