「初心に帰り、これからの四年間を務めたい」。大田区長選で四選を果たした無所属現職の松原忠義さん(76)は二十二日夕、JR蒲田駅西口近くの事務所で、支援者と喜びを分かち合った。
自らが提案した、区長の任期を連続三期までとする「多選自粛条例」を撤回して出馬した。高齢多選の是非が争点の一つとなったが、「条例廃止は議会で認められた。山積する区の重要課題の解決を区民に託された」と区民の支持を得たことを強調した。
松原さんは自民、公明の推薦を受け、過去にないほど区内各地を選挙カーで回り、有権者に直接、訴えた。立民と共産、自由、社民、生活者ネットの推薦を受けた東大名誉教授で無所属新人の神田順さん(71)、元区議で無所属新人の岡高志さん(43)が多選の弊害を指摘し、区政刷新を訴えたが及ばなかった。 (山田祐一郎)
この記事を印刷する