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高島高3年有志、啓発ポケットティッシュ作成 「私たちの未来 私たちでつかもう」

投票を呼び掛けるポケットティッシュとリーフレットを作った都立高島高の3年生たち=板橋区で

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 主権者教育に取り組む都立高島高校(板橋区高島平)で、統一地方選の投票を呼び掛けるポケットティッシュを三年生有志八人が作った。区の選挙管理委員会との協働プロジェクトで昨年度から、若者に選挙に関心を持ってもらう方策を検討してきた成果の一つ。日本と海外の若者投票率を比較したグラフなどのリーフレットを入れた。小菅実琴さん(17)は「自分たちの国の現状を知ってもらうことを第一に考えた」と話している。

 リーフレットは四つ折りで「Q何の日? 4月21日」と手書き文字が印刷してある。取り出して開くと、グラフのほかに「私たちの暮らしは私たちで掴(つか)み取ろう!」のスローガンや、若者が投票するメリットなどが書かれている。

 さらにもう一枚、投票日を告知する紙を入れたのは、しつこく訴えるマトリョーシカ方式。人の目を引く手書き文字と読みやすい活字を使い分けたのも工夫の一つだ。

 「投票に行かない理由は政治家が何を言っているのか分からないから。行かなきゃと思うけど面倒くさい」と佐藤めいさん(17)。「イベントやライブは好きなものや知っているものなら行く。選挙も、もっと知っていれば行くと思う」と河村真奈さん(17)。当初は選挙に興味のなかったメンバーも、プロジェクトを通じて変わってきた。「私たちが選挙に行かないと、政党は高齢者向けの政策ばかりになる」と黒田梨音さん(17)は考えるようになった。

 仲野風貴さん(17)は「投票所がシーンとして入りにくい。高校生が『投票所はここですよ〜』とボランティアで案内できればいいのに」。岡田匠未さん(17)は「候補者の情報を得られる動画を流してほしい」と、ほかにもアイデアが出てきている。

 統一地方選に向けて考えた合言葉は「CTW」。Catch the Watashitachinomirai(私たちの未来)の略語だ。夏の参院選では二人のメンバーが十八歳になる。もちろん選挙に行くつもりだ。 (宮崎美紀子)

高校生が作った投票を呼び掛けるポケットティッシュとリーフレット

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