東京・世田谷区長選候補者の訴えを聞く人たち=14日、東京都世田谷区で
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統一地方選後半戦の市区長選や市区議選が十四日、関東各地で告示された。舌戦の行方は暮らしに直結する。一票に託す思いを有権者に聞いた。
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三選を目指す現職の保坂展人(ほさかのぶと)さん(63)と新人で元区議会議長の三井美穂子(みついみほこ)さん(56)=自民推薦=の一騎打ちとなった世田谷区長選。有権者の関心は、二〇一七年まで五年連続全国ワーストだった待機児童対策に集まった。
働き始めるため六カ月の三女の預け先を探しているという主婦(38)は「保育園探しの間も一時預かりが必要。預けやすければ働きやすい」と、候補者の保育政策に注目。ファストフード店の列に並んでいた女性(40)も長女(3つ)を預かり保育付きの幼稚園に、長男(1つ)を無認可保育所に預けており「圧倒的に認可が足りないのに幼保無償化で競争が増す」と危機感。待機児童解消のため「いつまでに何を達成するか」という具体的な施策を求めた。
両候補とも待機児童解消を重要施策に掲げており、無職岸本玲子さん(67)は「子どもは社会で育てるものという空気が醸成されてきた」と区政を評価。「子育て中の娘一家にも引っ越してきてほしい」と話した。 (原尚子)
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