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投票率向上へあの手この手 昭島の有志、市内11店舗で「選挙割」導入

投票を呼び掛けるチラシを配る「あきしま市議選盛り上げ隊」のメンバー=JR昭島駅前で

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 統一地方選の市区町長選、市区町村議選は、二十一日の投票まであと二日。低下傾向にある投票率を上げようと、昭島市では有志の市民が独自の取り組みを始めた。選挙権が十八歳に引き下げられて初の統一選でもあり、府中市では高校生たちが棄権防止を訴えた。 (松村裕子、竹谷直子)

 統一選の都内での市区町村議選の投票率は、戦後二回目となった一九五一年の77・22%が過去最高。前回(二〇一五年)の43・99%が最低だった。市議選と町村議選に限れば東日本大震災の直後だった一一年が最低だった。市議選は〇〇年代に入って以降、40%台が続き、町村議選も一一年以降、50%台にとどまっている。

 昭島市の有志は「あきしま市議選盛り上げ隊」。投票率の上昇を目指し、投票に行くと飲食店などで割引や大盛無料といった特典が受けられる「選挙割」を導入した。盛り上げ隊の呼び掛けに、市内の十一店舗が協力。投票所で無料で発行してもらえる「投票済証」を受け取り、店に提示する仕組みで、投票当日か翌日からサービスが始まる。期間は店によって異なり、五日〜一カ月間。

 ウェブ上で「現在の昭島市政は市民の声を反映していると思うか」などの質問に答えると、市議選の候補者の回答との一致率がわかる「ボートマッチ」も実施している。投票の参考にする手段として、欧州などで普及している手法という。

 盛り上げ隊は、市施設以外で初めてショッピングセンターに期日前投票所が開設されたこともPR。メンバーの佐々木実さん(73)は「若者の投票率が低く心配に思った。身近な店で割引が受けられることから関心を持ち、自分の考えを表現することを学んでほしい」と話した。

 選挙割やボートマッチの詳細は、インターネットで「あきしま市議選盛り上げ隊」で検索。

啓発用ティッシュを配る生徒=府中市で

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 一方、府中市では十八日、都立府中工業高の生徒会役員四人が、京王府中駅周辺で、市議選の投票日が書かれたポケットティッシュを配った。

 若者への啓発活動の一環だが、会長の三年植田葵さん(17)は「若い人はあまり受け取ってくれなかった」と心配そう。四月に十八歳になったばかりの府中市の三年川北桜樹(おうき)さんは「母と一緒に投票に行くつもり」と語った。

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