保守が分裂し、野党系も加わった三つどもえの清瀬市長選で、三選を果たした現職の渋谷金太郎さん(67)は二十二日、市役所に登庁した。自民推薦の元市副議長と争った影響が懸念されるが、しこりを残さず市政運営に当たりたい意向を示した。
渋谷さんは市役所に到着すると、職員約五十人に拍手で出迎えられて花束を受け取り「市民の幸せのため頑張ろう」と呼びかけた。
渋谷さんの得票は一万三千票余。市公用車の私的利用問題を抱える渋谷さんを「市長の立場を忘れた」「市民参画を形骸化させた」と批判した対立候補二人の合計は、自身の得票を上回った。「手応えはよかったが、電話作戦など自民の組織力が強かった」と原因を分析。しかし「反省すべき点はない」とも断言した。
対立候補を支援した自民党の地元組織や、自民系市議との関係修復が三期目の課題。「偏った思いは持たない。もう終わり」と強調し「政策を是々非々で判断してほしい」と混乱回避を訴えた。 (松村裕子)
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