紙面から

難民選手団「希望の星に」

開会式で入場行進する「難民五輪選手団」=5日、リオデジャネイロで(共同)

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 リオデジャネイロ五輪の開会式では、今大会で初めて結成された「難民五輪選手団」も行進した。

 アフリカと中東出身の10人が陸上や競泳、柔道に出場する難民選手団は、開催国ブラジルの一つ前に登場。黒っぽいそろいのブレザーを着込み、五輪旗の小旗を振る姿に、大勢の観客が立ち上がって拍手を送った。

 内戦中のシリアから欧州に逃れる際にエーゲ海を自ら泳いで渡りきった競泳女子のユスラ・マルディニ(18)は「世界中の難民の希望の星になりたい」と語って参加。楽しそうに笑顔を振りまいた。

 コンゴ(旧ザイール)出身で、事前の会見で「生き別れた兄弟がテレビで僕を見て、気付いてくれれば」と涙を流した柔道男子のポポル・ミセンガ(24)も胸を張って歩いた。 (中野祐紀)

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