紙面から

新体操団体 悔しい8位 ロシアが優勝

新体操団体決勝フープ・クラブの演技を終え、歓声に応える日本。8位に終わった=共同

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 突き詰めるだけ突き詰めた演技だけに、一つの技が緩むと勝利の結び目が一気にほどけてしまう。団体決勝で初の表彰台を狙った日本(杉本、松原、畠山、横田、熨斗谷)は1種目目のリボンで落下の失敗などがあり、2種目合計34・200点と伸び悩んで決勝進出チームでは最下位の8位だった。

 「練習でミスが多かったので考えすぎてしまった」と主将の杉本が悔やんだのは演技中盤。それぞれがリボンを投げ、体を回転させてから受け取る技で、2人のリボンが絡まった。

 処理に手間取り、制限時間が迫る中で最後のオリジナル技「4本投げ」へ。山崎浩子監督は「時間が足りなくなったので低めに投げなければいけなかった」。想定したコースをそれ、2人が空中でつかみ損ねた。予選より0・866点低い16・550点。メダルは遠ざかった。

 事前合宿から苦しんだ湿気にこの日も襲われた。朝から降雨に見舞われ、リボンの長さを調整して臨んだが実らなかった。山崎監督は「チャレンジしての失敗は仕方ない。もう一種目のフープ・クラブで踏ん張ってくれた」と評価した。

 ロンドン五輪に続く出場だった畠山がこの日、引退を表明。「悔しい部分を東京にぶつけてくれれば」と託した。同じく連続出場の松原、初出場で主将を務めた杉本は態度を示さなかったが、メンバーが一気に入れ替わる可能性もある。「メダルが今までより近づいた」という山崎監督の感触を4年後に実らせるには、若手に経験をいかに引き継ぐかが問われる。(鈴木智行) 

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