紙面から

卓球・石川、初戦敗退

女子シングルス3回戦で、石川佳純は試合中に足を痛め敗退する=隈崎稔樹撮影

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 男女シングルスが行われ、女子で2012年ロンドン五輪4位の石川佳純(全農)が初戦の3回戦でキム・ソンイ(北朝鮮)に3−4で敗れる波乱があった。男子で第4シードの水谷隼(ビーコン・ラボ)は初戦の3回戦でギオニス(ギリシャ)を4−1で退け、4回戦に進出した。石川は2ゲームを先取したが、カット主戦型の相手に粘られ、3−2から第6、第7ゲームを奪われた。水谷は持ち味の強打で1−1からの3ゲームを連取した。

 男子で丹羽孝希(明大)が初戦の2回戦でトリオラ(ナイジェリア)に4−2で勝ち、3回戦に進んだ。 (共同)

◆ふくらはぎがけいれん

 女子のエース石川は右ふくらはぎがけいれんするアクシデントがあり、初戦で敗退した。「途中すごく痛かったけど、プレーに影響はなかった。出足がよかったので、リードを守り切れなくて悔しい」と涙をぬぐった。

 最終第7ゲーム。4−7の場面で右脚を押さえ、動けなくなった。コートに座り、患部をさすった。「テーピングをしたい」と審判に訴えたが、日本代表の李鷺コーチによると「ルール上、脚がつっているだけでは治療はできない」という。4−9から4ポイント連取したのは石川が見せた最後の意地だった。

 立ち上がりは順調だった。持ち前の積極性で初対戦となる北朝鮮のカットマンを攻めていく。1球ごとに声を出し、気合を入れた。2ゲームを先取したが、序盤から飛ばしすぎたこともあり、少しずつ体力を消耗していく。第6ゲームの中盤、右脚に異変が起き、動きが鈍くなった。

 初出場だったロンドン五輪は3位決定戦で敗れた。悔しさを晴らすため、この4年間誰よりも練習に励んできたという自負がある。現在の世界ランキングは6位。中国勢を除けば2番目だ。メダル獲得へ、自信を持って臨んだ大会だった。「今はまだ何も考えられないけど、団体戦があるので雪辱したい」。必死に気持ちを切り替え、前を向いた。 (森合正範)

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