卓球女子団体 日本4強、メダルに王手 オーストリアに3−0
女子団体準々決勝 日本−オーストリア 準決勝進出を決めて喜ぶ伊藤(左)、福原組=リオデジャネイロで(佐藤哲紀撮影) |
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団体が行われ、女子で2012年ロンドン五輪銀メダルの日本は準々決勝でオーストリアを3−0で下し、3連覇を目指す中国とともに4強入りした。準決勝でドイツと顔を合わせる。男子で日本は1回戦でポーランドに3−2で勝って8強入りし、14日の準々決勝で香港と対戦する。
女子はシングルスの福原愛(ANA)石川佳純(全農)とダブルスの福原、伊藤美誠(スターツ)組で3連勝した。男子はシングルスの吉村真晴(名古屋ダイハツ)水谷隼(ビーコン・ラボ)が連勝したが、ダブルスの丹羽孝希(明大)吉村組、シングルスの丹羽が連敗し、第5試合のシングルスで水谷がグラクを退けた。 (共同)
◆12歳差ペア 必勝の呼吸
相手選手の返球がネットに引っ掛かり、勝利が決まると、ペアを組んだ福原と伊藤は笑顔でハイタッチを交わした。27歳の福原が「私がチャンスをつくって(伊藤)美誠が決める。すごく良かった」と言えば、15歳の伊藤は「自分のミスもあったけど、しっかり立て直せた」と見つめ合う。12歳の年齢差を感じさせず、息はぴったりだ。
福原の気配りが伊藤の良さを引き出している。代表が内定した昨年9月、合宿の初日だった。福原は「コートに立ったら対等。言いたいことがあったら何でも言ってね」と声を掛けた。緊張していた伊藤は「あのひと言で気持ちが楽になった」と振り返る。
通常、ダブルスでは年長者がサーブやレシーブのサインを出すが、2人の場合は伊藤が指示することが多い。村上監督は「年齢は関係ない。美誠は我を通すタイプ。福原は聞き役になれる。性格に合わせてプレーした方がうまくいく」と説明する。
試合前には相手のデータなどを記したノートを見て、互いに戦術を確認。ゲームを重ねるごとに、コンビネーションが良くなってきた。福原は「美誠には練習中にもよく教えてもらっている。学ぶことがたくさんある」と謙虚に話す。
2大会連続のメダルまであと1勝。準決勝はドイツと戦う。村上監督は「接戦になる。カギを握るのがダブルス。あの2人は練習ではもっと強い。試合でも出せると思う」と期待を寄せた。 (森合正範)