紙面から

バドミントン女子ダブルス 「タカマツ」決勝進出 日本2大会連続メダル

女子ダブルス準決勝韓国組に勝利し喜ぶ高橋(右)、松友組=リオデジャネイロで(共同)

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 第12日の16日は女子ダブルス準決勝が行われ、世界ランキング1位の高橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス)は鄭径恩(チョン・ギョンウン)、申スンチャン組(韓国)を2−0で下して決勝進出を果たし、銀メダル以上が確定した。

 同種目で日本勢のメダル獲得は、2012年ロンドン五輪で銀メダルを獲得した藤井瑞希と垣岩令佳(再春館製薬所)のペアに続いて2大会連続となった。

 18日の決勝では準決勝で于洋、唐淵渟組(中国)を破ったリターユヒル、ペデルセン組(デンマーク)と対戦する。 (共同)

◆「ベストゲーム」圧巻の攻め

 相手の力ないショットがサイドラインを割り、決着がついた。高橋と松友が、手を取り合って喜び合う。日本人選手としてこの種目で2大会連続のメダルを確定させ、高橋は「4年前に続けてうれしい」と声を弾ませた。

 相手の韓国ペアには5月の国際大会で敗れている。「ガツガツくる」と警戒していた通り、第1ゲームの序盤は勢いに押された。最初のプレーでいきなり激しい打ち合いになり、46回のラリーの末に高橋がネット。松友のサーブミスもあって先手をとられた。

 それでも、前夜に「気持ちで負けないように」と2人で確認していた。攻められれば攻め返す。引かない姿勢がこの日の勝因だ。松友がうまく前衛で緩急をつけたり、コースを変えたりしてリズムを呼び込んだ。ポイント6−6の場面、高橋の強打で相手の足を止め、機を見て松友が空いたスペースに仕留める。得意の形も決まり、その後はリードを許さなかった。

 第2ゲームも競ったのは中盤まで。高橋が「今大会で一番良かった」と胸を張れば、松友は「メダルというより、このペアにいい形で勝ててよかった」と笑った。

 近年は人気、五輪の実績とも女子ダブルスが日本勢の主役。小椋久美子、潮田玲子の「オグシオ」ペアが社会現象になり、2008年の北京五輪では「スエマエ」こと末綱聡子、前田美順組が4強入り。前回ロンドン五輪では藤井瑞希と垣岩令佳の「フジカキ」が銀メダルを獲得し、日本勢として初めて五輪の表彰台に立った。

 ただ、右肩上がりの歴史に「私たちは私たち」とクールな一面も。ロンドン五輪は自分たちも代表選考レースに参加していただけに、高橋は「すごいなという気持ちもあったけど、私たちも出ていたらメダルを取れたかもしれない」。反骨心をバネにリオの舞台にたどり着いた。日本勢初の表彰台の頂点まで、あと1勝。「今日みたいなプレーができれば良い色のメダルがとれる」とうなずき合った。(リオデジャネイロ・井上仁)

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