トライアスロン 初出場の佐藤、日本勢最高の15位
15位でゴールする佐藤優香=隈崎稔樹撮影 |
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女子が行われ、佐藤優香(トーシンパートナーズ・NTT東日本・NTT西日本・チームケンズ)が2時間0分1秒で15位になったのが日本勢最高だった。3大会連続出場の上田藍(ペリエ・グリーンタワー・ブリヂストン・稲毛インター)は2時間3分37秒で39位、加藤友里恵(ペリエ・グリーンタワー・稲毛インター)は46位だった。
ジョーゲンセン(米国)が1時間56分16秒で優勝した。 (共同)
◆悔し涙、4年後の力に
初の五輪は日本勢最上位とはいえ15位に終わり、佐藤は悔し涙を流した。多くの応援に後押しされて泳ぎ、ペダルをこぎ、走った約2時間は充実していたといい、「すごく楽しくて、夢の世界にいるようだった」と笑顔も見せた。
最初のスイムを先頭集団で泳ぎ、続くバイクも約20人の先頭集団で走り終えたところまでは狙い通り。しかし、バイクのペースが想像以上に速かった。平地で離され、得意の上り坂で何とか差を詰める走りを8周回で繰り返し、ラスト2周は両ももの裏がつっていた。最後のランは走りきるので精いっぱいだった。
2010年の第1回ユース五輪金メダル、14年の日本選手権で初優勝と順調に階段を上がり、今大会は20年東京五輪を見据えた日本トライアスロン連合の有望選手枠で選出された。8位入賞を目指したが、自ら主導権を握ってレースを動かすには体力、技術、駆け引きと、あらゆる面でレベルアップが必要と痛感させられた。
鉄人レースと呼ばれる過酷な競技において、24歳は若手の部類。優勝したジョーゲンセンも30歳で、前回のロンドン五輪は38位だった。「4年間、自分を変えるつもりで、全力で毎日を過ごす」と佐藤。東京五輪で日本勢初のメダル獲得に向け、宿題をもらったリオ五輪になった。 (リオデジャネイロ・井上仁)