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新体操団体 妖精の舞、日本8位 リボンの大技披露

団体決勝リボンの演技をする日本=リオデジャネイロで=今泉慶太撮影

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 8チームによる団体決勝が行われ、初のメダルを狙った日本(杉本、松原、畠山、横田、熨斗谷)は2種目合計34・200点で8位に終わった。ロシアが36・233点で5連覇を達成した。スペインは35・766点で銀、ブルガリアが銅。

 日本は1種目目のリボンでミスが目立ち、16・550点の8位と出遅れた。2種目目のフープ・クラブでは演技をまとめ、17・650点だったが、挽回はできなかった。 (共同)

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 メダルラッシュに沸いたリオでの日本の戦いを、妖精たちが華やかに締めくくった。新体操の団体総合決勝に臨んだ「フェアリー(妖精)ジャパンPOLA」は、合宿生活で心を一つにして仕上げたリボンのオリジナル技「4本投げ」で観客を沸かせた。

 前日の予選でも反応は上々。「気持ちをリセットしてやりたい」と臨んだ杉本の思いを他のメンバーも共有した。ラテン調の曲に乗せた演技終盤。4人が投げた手具を主将の杉本がリボンでからめ捕り、そのままスティックを振って投げ返した。前日の予選に比べればやや軌道が乱れたが、4人が何とか受け取った。

 精緻な感覚が求められる技。6月初めに曲を変更したため別の色のリボンを使うことになり、重さが微妙に変わった。現地入り後の練習でも湿気の影響で感覚が変化。杉本は「事前合宿でリボンが引っ掛かるようになったが、ノーミスで何十本、何百本もやることによって自信につなげた」と話していた。

 この日は完成度で悔いが残った。他の投げ技でもミスがあって得点は伸びず、リボンは決勝進出8チームで最下位。もう一つの種目、フープ・クラブで挽回を図ったが順位は変わらなかった。

 昨年9月の世界選手権(シュツットガルト=ドイツ)では、五輪で行われない種目別リボンで日本勢40年ぶりの銅メダルを獲得。選手らは「金だって狙えるはず」と誓いを立てて果敢に挑戦したが、世界のトップレベルはさらに上にあった。 (リオデジャネイロ・鈴木智行)

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