東京新聞

邦舞第二部 3位

岡本朋己
「長唄 松の翁」
宗家藤間流(指導者:藤間恵和)

踊りを始めたきっかけは?
6歳で入ったこども歌舞伎スクールのお稽古で日本舞踊に出会い、すぐに魅力を感じました。本格的に学びたいと希望し、宗家藤間流の先生のもとでご指導を頂ける機会に恵まれました。
踊りを続けていて一番楽しかったこと・うれしかったことは?
これまで全国舞踊コンクールに3回出場させていただき、3回ともアンコール公演の機会を頂けたことです。
今回の出場にあたって、心がけたことは?
「松の翁」を理解したくて、直筆の唄本が見つかった「帯笑園」(沼津)を訪問しコンクールに臨みました。保存会の方が、当時の庭園や見えていた富士山の様子、多くのエピソードを丁寧に解説下さり、そのおかげで当時を想像し思い浮かべながら踊れたことも入賞につながったように思い感謝しています。
ただ、緊張しすぎて納得できない本番(踊り)だったことが、残念でなりません。3位入賞でほっとした気持ちと、優勝できなかった残念さを、同時に味わいました。
踊る時に一番大切にしていることは?
表現力がまだまだ足りないと感じているので、曲の情景をどれだけ表現できるかを一番に考えています。今後もその課題と向き合います。
将来の夢は?
自分が舞うことで、日舞や歌舞伎に全く興味がなかった人達に少しでも関心をもってもらえたらと思っています。これまで学んできた、そしてこれからも学んでいく経験や知識は、日本の伝統文化の継承だと感じています。国内外問わず、広めていけたらと思います。
アンコール公演に向けての意気込みを教えてください。
本番の緊張とは違い、肩の力を抜いて自然体で舞台を楽しめたらと思います。
多くのお客様に松のきれいな景色を見せることができるように、アンコール公演に向けてお稽古に励みたいと思います。

写真:スタッフ・テス株式会社 松澤綾子