東京新聞

邦舞第一部 1位

花柳邦秀雅
「長唄 鶴の寿」
花柳秀邦日本舞踊教室(指導者:花柳秀邦)

踊りを始めたきっかけは?
幼少の頃より、ダンス講師の祖母の影響もあり洋舞系のダンスを数種類習い始めました。その後ダンスポーツの全国大会や国際大会等でも優勝し、日本代表としても世界大会派遣等を経験する中、「日本の身体表現文化も勉強して自らの踊りに取り入れてみたい」という興味関心が沸きました。親戚が花柳流の師範だったこともあり、ご縁で師匠の花柳秀邦先生に出会いました。秀邦先生が歌舞伎座で寿南海先生(人間国宝)の振付作品の長唄「阿吽」を踊られたのを拝見しまして、その素晴らしさに感銘を受け、大学生の頃に日本舞踊を習い始めました。
踊りを続けていて一番楽しかったこと・うれしかったことは?
純粋に「踊ること自体」は「楽しい」と感じます。気分のすぐれない時も、身体を動かして解き放つことで解消されることも多々あります。先生・先輩・仲間との出会いもあり、その時々の作品との出会いもあり、楽しく学ばせて頂けることに感謝しています。
今回の出場にあたって、心がけたことは?
前年度の大会が初挑戦でしたので、舞台環境にもコンクール自体にも慣れていなかった点を今回は反省として生かせるようにと考えて参りました。師匠の教え、歌詞の世界観を丁寧に踊ることを念頭に、心を込めて踊らせて頂きました。
踊る時に一番大切にしていることは?
一番大切にしていることは、表現における「感性」です。
将来の夢は?
洋舞の分野では大会審査員や指導者としてのキャリアを続けつつも、未だこれから沢山の学びや機会に満ちる日本舞踊の世界でも研鑽・勉強を積み、一人のダンサー・舞踊家・振付師・研究者として垣根無く表現の幅を広げ深めて参りたいと思いっております。
アンコール公演に向けての意気込みを教えてください。
このような大賞を、2回目の挑戦で頂けるとは思いもよらず、とても驚いております。
ご評価頂けたことに感謝をして、ご指導を下さる師匠に感謝して、心を込めて舞台に立たせて頂きたいと思います。
何卒、宜しくお願い申し上げます。

写真:スタッフ・テス株式会社 松澤綾子