東京新聞

邦舞第二部 1位

野本承助
「長唄 外記猿」
宗家 藤間流(指導者:藤間勘恵理、藤間恵和)

踊りを始めたきっかけは?
小学1年生の時、松竹の「こども歌舞伎スクール寺子屋」に通い始め、そこで日本舞踊に出会いました。そこからお稽古場に通い始めました。
踊りを続けていて一番楽しかったこと・うれしかったことは?
今回受賞できたことです。自分自身とても楽しんで踊れたし、1位と聞いた時は、ご覧になってくださった方々にその楽しさを伝えることができたのだと思い感動しました。
今回の出場にあたって、心がけたことは?
ひたすらお稽古を重ねたことです。お稽古のたびに気づきがあり、踊るごとに良くしていくことができました。
踊る時に一番大切にしていることは?
まず腹筋に力を入れ腰を落とすこと。それから感情を入れること。今回改めて感情を入れることの大切さを実感しました。一つ一つ決まった形の中に感情を入れたり情景を思い浮かべたりすることがとても難しかったです。だから今後は踊る時の感情の入れ方を研究していきたいです。
将来の夢は?
一つ目は歌舞伎役者。僕の大好きな吉右衛門さんのように観ている人に感動を与えられる役者になりたいです。二つ目は動物のカバが好きなのでカバの研究者。外国の研究者に自国の文化を尋ねられても恥ずかしくないよう、そうした意味でも踊りを究めたいです。
アンコール公演に向けての意気込みを教えてください。
猿曳きなので、猿への愛情たっぷりに踊ります。観ている方にも呑気な気分が伝わるよう頑張ります。

写真:スタッフ・テス株式会社 松澤綾子