紙面から(パラリンピック)

ボッチャ銀 強化へ弾み 火ノ玉ジャパン「流れ継続を」

ボッチャ混合団体決勝 日本−タイ第3エンド、ボールを投げる広瀬(左)と藤井(右)=田中久雄撮影

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◇チーム(脳性まひ)決勝 タイ9−4日本   

 ボッチャ日本代表「火ノ玉ジャパン」が初の銀メダルに輝いた。主将の杉村英孝(34)=静岡県伊東市、静岡ボッチャ協会=は「チームとしてやってきたことを出し切ることができた」と胸を張った。初参加の2008年北京大会から3度目の出場となる主力の広瀬隆喜=たかゆき=(32)=千葉県君津市、市原ボッチャクラブ=は「北京は予選敗退、ロンドンは7位。メダルが取れて良かった」と笑顔を見せた。

 電動車いすが欠かせない「脳性まひ」などの重度障害者のために欧州で考案されたボッチャ。ジャックボール(目標球)と呼ばれる白い球に向け、赤と青のボールを交互に投げたり、転がしたり、他のボールに当てたりして、どれだけ目標球に近づけるかを競う。相手との駆け引きなど戦略性の高さが特徴で、個人、ペア、チーム戦がある。パラリンピックでは1984年大会から採用された。

 障害者スポーツの中でもボッチャは健常者向けの競技がないため、特になじみが薄い。関係者が普及に頭を悩ませており、「火ノ玉ジャパン」の愛称をつけたのも、少しでも注目してもらいたいからだ。

 今回の銀メダルを20年東京大会への弾みにしたいと期待する関係者たち。杉村は「(流れを)継続していくためにも、チームを強化していかなければ」と決意を新たにした。  (荘加卓嗣)

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