紙面から(パラリンピック)

自転車タンデム・鹿沼選手「銀」 「田中選手と一緒、うれしい」

女子タンデム個人ロードタイムトライアル(視覚障害)で銀メダルを獲得した鹿沼由理恵選手。左はパイロットの田中まい選手=リオデジャネイロで(共同)

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 【リオデジャネイロ=荘加卓嗣】リオデジャネイロ・パラリンピックの自転車で、視覚障害者の選手が健常者と組む「タンデム」に臨んだ鹿沼(かぬま)由理恵選手(35)=東京都町田市、楽天ソシオビジネス=と、ハンドルを操作し一緒にこぐパイロットとして支える田中まい選手(26)=千葉市、日本競輪選手会千葉支部=組が初のメダルに輝いた。

 一四年にペアを組んだが、一度は解消状態になった。リオ大会を前に改めて再結成を持ちかけた鹿沼選手は、勝ち取った銀メダルに「うれしい、田中選手と一緒に表彰台に上がれるのが本当に、うれしい」と喜んだ。田中選手は「自分を信頼してくれて、このような舞台に立てたので、結果で応えたかった」とほほ笑んだ。

 北京大会(二〇〇八年)で銀と銅、ロンドン大会(一二年)で銅メダルを獲得した両足義足の藤田征樹(まさき)選手(31)=日立建機=は、自転車男子個人ロードタイムトライアルに悲願の「金」を懸けて臨んだが、アイルランド選手に及ばず。

 「勝つために乗り込んできて、1分差をつけられたのは力負け。納得はしている」。金メダルへの期待が高かっただけに「支えてくれる人たちと世界一になりたかった」と悔し涙を見せた。

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