紙面から(パラリンピック)

車いすテニス女子シングルス 上地「銅」 意地見せた

オランダ選手を破って銅メダルを獲得した上地結衣=田中久雄撮影

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 車いすテニス女子のエース、上地結衣(22)がシングルスの3位決定戦で意地を見せ、銅メダルを獲得した。「日本のチームや応援してくれる人の気持ちを背負わなければならないと思った」。目標の「金」を逃して折れそうな心を奮い立たせ、同競技女子で日本勢初のメダルを手にした。

 リオでの最後の試合。「前に出よう」。バックボレーやドロップショットで積極的に攻めた。勝利を決めると、車いすをぐるりと回し、手を振って声援に応えた。

 ダブルスも含め、5日間で8試合。メダルがかかった試合は3戦連続で敗れた。「こんなに負けたことは初めて」と沈んだが、良かったプレーを思い出して気持ちを立て直した。

 試合後は「メダルはうれしいけど、悔しさの方が強い」と言い切った。「準決勝で負けた時点で、東京で金メダルを取るにはどうすればいいか、という気持ちを持っている」。泣き続けたインタビューの後、前を向いた。 (北島忠輔)

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