紙面から(パラリンピック)

競泳100mバタ 木村、競り負け「銀」 3個目メダル

 レース終盤、体が左右に揺れ、最短コースを外れた。競泳男子100メートルバタフライ(視覚障害S11)で銀となった木村敬一(26)。野口智博コーチは「目で進路を決められない視覚障害者の水泳では、体を意識して真っすぐ進むしかない。疲れるとぶれが出る」と指摘する。コースロープにある程度の勢いで触った場合、速度は5〜8%程度落ちるという。

 トレーニングの成果があり、木村がぶれたのはわずかな間。ただ、左手が隣のレーンで泳ぐトップの選手に当たり、体勢を戻すために体が右へそれたのは事実。野口コーチは「競り負けたのは持久力のちょっとした差」と分析する。

 金に届かなかった悔しさは強いが、2年ほど前から力を入れるスタートに関しては「大満足でした」と木村。反省しながら残り2種目に意識を変えた。 (伊藤隆平)

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