紙面から(パラリンピック)

陸上100メートル・前川7位 「すごく楽しかった」

女子100メートル決勝ゴールする前川楓=共同

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 車にはねられて右脚の膝の少し上から切断した前川楓(18)が17日、初出場のパラリンピック最後のレースとなった陸上女子100メートル決勝(切断などT42)に臨んだ。7位に終わったが、自己ベストを記録して4位になった10日の走り幅跳びも含め、「すごい楽しかった!」と振り返った。

 事故に遭ったのは、バスケットボールに励んでいた中学3年の夏。いつもと違うコースで犬の散歩をしていると、歩道に突っ込んできた乗用車と塀との間に脚を挟まれた。

 「また走りたい」と義足をつけて始めた陸上。義足メーカー主催のランニング講座や大会に出るうち、同じクラスでリオデジャネイロ・パラリンピックの100メートルなどに出場した大西瞳(39)や、男子走り幅跳び(切断などT42)で銀メダルに輝いた山本篤(34)らからアドバイスをもらい、みるみる成長した。

 リオでは、100メートル予選でも自己ベストを更新。「海外の選手たちと競い合い、自分の中の世界がまた広がった。すごい幸せ。次は絶対にメダルを取りたい!」。取材に応じる間、笑顔が絶えなかった。 (伊藤隆平)

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