東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 特集・連載 > 東京都知事選2016 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

東京都知事選

候補者ルポ(中)

遊説中、色紙にサインをして手渡す増田寛也さん=渋谷区で

写真

◆東京出身アピール 増田寛也さん(64)無新=自公日

 「私は世田谷区で育ち、新宿区内の都立高校に通った」。父親の出身地の岩手県で県知事を三期務めた増田寛也さん(64)は十六日午前十時半、JR新宿駅南口でマイクを握り、東京出身をアピールした。「都政の混乱に終止符を打ち、すぐ課題を解決しないと、(二〇二〇年)東京五輪に間に合わない」と訴えた。

 著書「地方消滅」で東京への人口集中に警鐘を鳴らした増田さんは、東京より地方を重視しているとみられがちだが、「誤解だ」と駆けつけた自民都議の高木啓さん(51)。「東京を支えたのは地方の人材」と指摘し、東京の発展には「東京と地方の両方でレベルアップが必要だ」とみる。

 この日の増田さんは動きやすいポロシャツ姿。街宣に先立ち、駅前の高速バス乗り場内を視察して回り、都の外郭団体が運営する観光案内所で、担当者に「外国人の来訪は多いか」などと熱心に質問した。

 午前十一時には、原宿駅前に移動し、竹下通りを歩いて買い物客らと次々握手を交わした。一緒に写真撮影した台東区のパート横山樹里さん(33)は「テレビで見るより、親しみやすそう」。自民公認で参院選に初当選したばかりの元ビーチバレー日本代表、朝日健太郎さん(40)が同行し、「私はのぼり旗代わり」と笑いながら、二メートル近い長身を生かして手を振った。

 渋谷駅近くの街宣でも、増田さんは「渋谷は子どもの時からなじんだ場所」と出自を強調した。ここでは、選挙マニアを自称する新宿区の男性会社員(29)が増田さんに色紙を渡し、サインを書いてもらった。「いろんな選挙で候補者にサインをお願いしている。都知事選は有力候補がそろい、楽しみ」と喜んだ。

 増田さんは午後五時半ごろ、参院選比例代表に自民公認で初当選した元SPEEDの今井絵理子さん(32)と、目黒区の祐天寺の盆踊りに顔を出し、女性から「頑張って」と声をかけられた。都内を一日中歩き回った増田さんは報道陣に履いているウオーキング用の靴を見せ、「同じ靴をいっぱい持っている。そろそろ二足目かな」と話した。 (川上義則、掲載は届け出順)

 

この記事を印刷する