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東京都知事選

小池氏大勝 女性初の都知事に 自公推薦と野党共闘破る

東京都知事選で当選が確実となり笑顔を見せる小池百合子氏=31日午後8時6分、東京都豊島区西池袋で(淡路久喜撮影)

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 舛添要一前知事の辞職に伴う東京都知事選は三十一日投開票され、元自民党衆院議員で元防衛相の小池百合子氏(64)が自民、公明両党の推薦候補と野党四党の統一候補に大勝し、初当選した。戦後の都知事は九人目で、女性は初めて。小池氏は「これまでにない都政、見たこともない都政を皆さんとともに進めたい」と勝利宣言。自公両党が推した前岩手県知事で元総務相の増田寛也(ひろや)氏(64)が敗れたことで、安倍政権には打撃となった。

 小池氏は同日夜、池袋駅前(東京都豊島区)の事務所で会見し、二〇二〇年東京五輪・パラリンピックを巡って国や大会組織委員会と協議している開催費用の負担見直しに言及。「これまでのさまざまな合意事項があると思うが、(開催費用の)積算根拠をあらためて示してもらい、都民負担のあり方をもう一度、都民に明らかにしたい」と、情報公開を徹底する姿勢を示した。

 保育所に入れない待機児童問題を重視する考えを強調。舛添要一前知事の公私混同問題を検証し、再発防止策を検討する組織を設置する意向も示した。八月五日(日本時間六日)に行われるブラジル・リオデジャネイロ五輪の開会式には参加しないものの、二十二日の閉会式は参加するとした。

 都知事選には過去最多の新人二十一人が立候補。自民党は、小池氏と増田氏=自民、公明、こころ推薦=との間で分裂選挙となり、自民、公明票が分散した。

 野党四党が統一候補として擁立したジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)=民進、共産、生活、社民推薦=は、改憲阻止など安倍政権との対決姿勢を示したが、出馬表明が告示二日前で準備不足が響いた。

 都選挙管理委員会が発表した確定投票率は59・73%となり、前回の46・14%を13・59ポイント上回った。七月十日に投開票された参院選の都内の投票率(選挙区57・50%、比例代表57・49%)も上回った。

 小池氏は兵庫県出身、カイロ大卒。一九九二年の参院選で、当時の日本新党から初当選。翌九三年に衆院(旧兵庫2区)にくら替えした。〇二年に自民党入りし、〇五年衆院選では郵政民営化反対組への「刺客」として、東京10区(豊島区、練馬区の一部)へ。〇三年に小泉政権で環境相、〇七年には第一次安倍政権で防衛相を務めた。

 

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