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東京都知事選

小池知事誕生「都民が輝ける東京に」 女性政策「真ん前に」

当選を確実にし、両手を掲げて喜ぶ小池百合子さん=31日午後8時5分、東京都豊島区西池袋で

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 首都の顔に初めて女性が選ばれた。「これまでに見たこともない都政を」。三十一日の東京都知事選で初当選した元防衛相の小池百合子さん(64)は満面の笑みで決意を表明した。二代続けて知事が辞めた「政治とカネ」の問題や東京五輪・パラリンピック、待機児童…。課題が山積する中、都政を刷新できるのか。有権者の期待を背負い、難しいかじ取りを迫られる。

 「積算根拠をあらためてお出しいただくことによって、都民の負担のあり方をもう一度、都民の皆さまに明らかにしていく」

 午後八時すぎに当選確実となった小池さんは、池袋駅前(豊島区)の事務所で報道陣の共同インタビューで五輪費用についてこう話し、透明度の高い「新しい都政」を強調した。

 二〇二〇年東京五輪・パラリンピックの費用圧縮に向け、国や都がこれまでに示している根拠を明らかにするとの考えは、選挙戦の演説でも繰り返し訴えた。インタビューでは「東京の大改革宣言をうたっているが、その一番のポイントは情報公開」ときっぱり。「都民の都民による都民のための都政を取り戻すため、五輪・パラリンピックの予算というのは一つの試金石になる」と語った。

 早々とテレビで当選確実が報じられ、小池さんはベージュのスーツ姿で事務所に登場。イメージカラーとした緑色のタオルで涙をぬぐいながら、集まった支持者らに何度も深々と頭を下げた。初の女性知事への期待を問われ、「女性政策はこれまで何度もうたわれてきたが、実際にはなかなか進んでこなかった。女性政策を真ん前に引き出すことによって、女性も男性も輝ける東京にしたい」。待機児童問題や介護、長時間労働の是正など働き方の見直しに取り組む考えを示した。

 「SNSを活用しながら、支えてくださる人の輪がどんどん広がった」。自民党の分裂選挙となり、組織の支援がないため、人波を求め繁華街や駅前で演説を重ね、ネット上に活動の様子や日程を載せた。「緑の品を持ってきてくれるよう呼びかけると、探したけどなかったからとゴーヤーを持って来られたり、楽しい選挙をさせていただいた」と笑顔で振り返った。

 

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