東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 特集・連載 > 東京都知事選2016 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

東京都知事選

ジャーナリストや元大臣も 過去最多21候補の多彩な経歴

 三十一日投開票の東京都知事選は、閣僚経験者やジャーナリスト、元市長ら多彩な顔ぶれの二十一人が立候補した。一九九九年の十九人を上回り過去最多。四年間で三人の都知事が任期途中で辞職する都政の混乱を収めようと、各候補は自らの経歴と重ね合わせて「知事に必要な資質」をアピールしている。

 ジャーナリストの上杉隆さん(48)は十八日夜、JR立川駅北口でビールケースに上がって訴えた。「十七年間、都政ジャーナリストをやっている人は他にいない。だから、保育所の待機児童問題などを解決する方法も、財源の在りかも分かるんです」

 衆院議員秘書やニューヨーク・タイムズ東京支局の元取材記者などを経て、テレビにも出演。ツイッターのフォロワー(読者)数は三十一万八千人で、今回の候補者の中で最も多い。

 「六五年に新聞記者になり、報道の現場で常に人の発する声に耳を傾けてきた」と語るのは、テレビの報道番組キャスターも務めた鳥越俊太郎さん(76)。混迷する都政には「聞く都知事が必要」と訴える。

 前衆院議員の小池百合子さん(64)は、環境相や防衛相を務めた経験を基に「発想を変えるだけで社会が変わった。一緒にやりましょうというムーブメントを起こせるのがリーダー」と話している。

 増田寛也さん(64)は旧建設省出身で、岩手県知事を三期十二年間、その後に総務相を務めた行政経験をアピールする。「行政の現場で培ってきた実行力や責任感、区市町村と対話する現場目線が大事」と語る。

 他に、元労相の山口敏夫さん(75)、前兵庫県加西市長の中川暢三さん(60)らも立候補している。

 NHK記者を経て、高知県知事を四期務めた橋本大二郎さんは、知事に必要な資質として情報を集めて分析し、組織を動かしたり都民に伝えたりする能力を挙げる。「ジャーナリストの経験は、知事として強みでも弱みでもなかったというのが私の実感。歩んできた業界や分野ではなく、個人の能力次第」と話している。

 

この記事を印刷する