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東京都知事選

<都知事そもそも> (3)首相と比べ違いは?

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 首相は内閣の代表だが、個別の政策や予算執行は各省庁を統括する大臣が担当し、閣議の決定は全会一致が原則だ。一方、都知事は大統領のようなもの。都の全ての政策に関し、最高責任者として一人で決められる。政策決定の自由度は、知事の方が高い。

 選ばれ方も違う。首相は衆参両院の首相指名選挙で決まり、多くは国会で多数を占める政党の代表がその座に就く。都知事は都民の直接選挙で、より民意が反映されているといえる。

 議会との関係では、似ている部分も。衆院で内閣不信任案が可決されると、憲法の規定で、内閣総辞職か、衆院解散で国民の信を問うかを選ぶ。都知事は不信任案可決で、辞職、または失職か、議会解散かを選ぶ。

 知事には議会の議決に異議があれば、審議やり直しを求める「再議」という拒否権がある。都議会では一九九一年三月、臨海副都心開発のための特別会計予算案が否決され、鈴木俊一知事(当時)が再議権を行使したが、二度目も否決された例がある。

 首相は国会の議決に異を唱えられない。参院で野党が多数を占めた「ねじれ国会」では、政府提出法案の参院での否決が相次いだ。

 

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