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東京都知事選

多摩・島部重視を強調

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 三十一日投開票の東京都知事選で、候補者らは多摩地区や島部でも精力的に遊説している。有権者は都内全体の約三分の一。主要三候補は多摩・島部を重視する姿勢をアピールし、支持を広げようと駆け巡っている。

◆鳥越さん 格差是正盛り込む

 「町田は多摩地区の中心都市。どうしても来たかった」。鳥越俊太郎さん(76)=民進、共産、社民、生活推薦=は三連休中日の十七日、JR町田駅前でこう切り出した。民進の蓮舫参院議員、共産の吉良佳子参院議員=ともに東京選挙区=が応援に駆けつけた。

 鳥越さんを支援する民進は、民主出身の都議十四人のうち十人が多摩地区の選出議員。主要政策の一つに、財政が豊かな二十三区と多摩地区の市町村で住民サービスなどが異なる「多摩格差」の是正を盛り込んでいる。

◆増田さん 現場よく見て解決

 増田寛也さん(64)=自民、公明、こころ推薦=は二十日、東村山市や武蔵村山市などで演説し「多摩地区は緑豊かで環境がいいけれども、交通が不便。現場をよく見て課題を解決するプランをつくっていく」と説明。多摩都市モノレールの延伸計画に言及し「しっかりと取り組む」と語った。

 増田さんは出馬を表明する前、市町村長と都政課題について会談した。告示の十四日以降、二十日までに多摩地区での演説は四日間を数える。

 多摩地区を巡っては、舛添要一前知事が四月、公用車による神奈川・湯河原温泉の別荘通いが判明した際、都外での頻繁な滞在を追及する記者団に「奥多摩より早く帰ってこられる」と発言。昨年度は多摩地区への視察がゼロだったこともあり、「多摩軽視」と都議会で批判された。

 八王子市の会社経営宮沢美恵子さん(57)は「東京は広く、それぞれの地域のニーズに応じたきめ細かい施策をしてほしい」と期待する。

◆小池さん 環境配慮し命守る

 小池百合子さん(64)は、告示翌日の十五日に伊豆諸島・八丈島入りし、こう力説した。「皆さんの生活環境を守りながら、スマートなエコアイランド(環境の島)をつくります」

 島の電力の25%を賄う地熱発電所も視察し、「自然再生エネルギーをもっと有効にしたい」と説明。選挙公約には「環境に配慮しつつ、島しょでの命と安全を守る」と掲げている。

 島に移住して二十六年になる百川正子さん(59)は「ペンションを経営していると、観光の低迷が手に取るように分かる。歴代知事は島によく来てくれたけれど、残念ながら何も変わらなかった」と話していた。

◆主な候補の演説日程 

 ▼鳥越俊太郎さん 午後5時:中野駅北口

 ▼増田寛也さん 午前10時:瑞江駅南口 ▽同11時20分:新小岩駅南口 ▽午後1時30分:亀有駅南口 ▽同3時:金町駅北口 ▽同3時20分:金町駅南口 ▽同4時30分:綾瀬駅東口 ▽同5時30分:北千住駅東口ロータリー ▽同6時:北千住駅西口

 ▼小池百合子さん 午後3時25分:JR河辺駅北口 ▽同4時15分:JR福生駅東口 ▽同5時20分:JR八王子駅東急スクエア前 ▽同6時30分:京王南大沢駅前

 ※届け出順。陣営発表(20日午後10時現在)。変更の可能性があります。

 

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