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東京都知事選

東京五輪・パラリンピック「負担増望まず」51% 本紙世論調査

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 三十一日投開票の東京都知事選に絡み、東京新聞は都民千十五人を対象に世論調査を行った。二〇二〇年東京五輪・パラリンピックでの都の費用負担の増加に、過半数が否定的。大会費用は当初の七千三百億円から二兆〜三兆円に膨れるとも言われ、都の負担増は確実視されるが、「多少の負担増」を容認するのは四割だった。負担の抑制策など各候補者の主張を有権者がどう判断するか、注目される。

 調査は二十一、二十二日に実施。「負担を減らすべきだ」は28・2%、「負担増に反対」は22・9%で計51・1%。ただ「多少の負担増はやむを得ない」は41・2%、「大幅な負担増はやむを得ない」は6・0%で、負担を容認する回答も計47・2%だった。

 負担増に否定的な層は、三十代以上の全世代でほぼ過半数を占めた。六十代で六割を超えるなど、特に高齢世代で否定的な割合が多い。負担増容認は若い世代に多く、十代と二十代で61・6%に上った。職業別ではパート・アルバイトや無職の人は負担増に否定的な人が多く、サービス自営業や経営者などは大幅な負担増を容認する人が目立った。

 大会費用は招致段階で七千三百億円と試算され、国が新国立競技場、都がそれ以外の恒久施設、大会組織委員会が仮設会場や大会運営費を負担する計画だった。しかし、資材高騰や会場警備などで膨れる見通しに。組織委の森喜朗会長や舛添要一前知事から二兆〜三兆円との発言も出た。

 昨年十二月、新国立の建設費約千五百億円の四分の一を都が負担することが決定。今年三月には国と都、組織委が従来の負担の枠組みを見直すことで合意し、都の負担増は確実だ。

 主要三候補のうち、鳥越俊太郎氏(76)はコンパクトでシンプルな大会、徹底したコスト削減を訴える。増田寛也(ひろや)氏(64)は費用総額を明らかにした上で、都民負担を最小限にすると主張。小池百合子氏(64)は予算・運営の適正化、無駄のチェックをうたっている。

 

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