東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 特集・連載 > 東京都知事選2016 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

東京都知事選

有権者に聞く 1票の決め手は?

写真

 東京都知事が三代続けて任期途中で辞職し、この四年で三度目となる「首都の顔」選びで、どんな願いを込めて一票を投じようとしているのか。「ラストサンデー」の二十四日、主要三候補が街頭演説に繰り出した都内各地で、有権者から聞いた。 (都知事選取材班)

 安心して子育てできる環境を求めたのは、品川区の看護師、石田友梨恵さん(29)。抱っこした生後五カ月の娘をあやしながら「困っているんです。仕事に復帰したくて、保育所に申し込んだけれど落ちてしまって」と打ち明けた。

 保育施設に入れない待機児童の解消が、切実な願いだ。都によると、今年四月一日時点で都内の待機児童数は八千四百六十六人に上る。石田さんは「希望すれば誰でも保育所に入れるようにしてほしい。私の心に響くものがある人に投票したい」と話した。

 新宿区の会社員、松沢俊哉さん(35)は「子どもがほしいけど、保育所に入れるか不安。保育士さんの待遇を改善して、プロの保育が受けられる施設を増やして」と期待。八王子市の書道家、大橋春男さん(84)も、各候補の待機児童対策に耳を澄ませている。

 「困っている若い夫婦がご近所にたくさんいるんだ。誰が知事でも解決策が見えなかった問題だけに、説得力がある人を選ぶよ」

     ■

 前知事による一連の公私混同問題などを受け、新都知事への期待として挙がったのは、庶民感覚やクリーンさ、安定感だ。

 世田谷区の自営業、松本政和さん(70)は「もうスキャンダルはたくさん。まじめに都政に取り組んで、安心して老後を暮らせる東京にしてほしい」。八王子市の主婦、鈴木由布子さん(37)は「パフォーマンスじゃなくて、今度こそ落ち着いて都政の仕事をやってくれる人がいい」と話した。

 大学一年の辻優太郎さん(18)は「議会とのしがらみがあったとしても、知事に求められるのは実行力とリーダーシップ。庶民感覚を忘れず、がんがんやってほしい」と期待する。

     ■

 「今の都政は、自分たちの都合のいいように税金を使っているように見える」と指摘するのは、中央区の元介護士女性(66)。「東京五輪の負担金を含めて、税金の使い道を分かりやすく示してくれるかどうかで選びたい」

 ほかに、雇用対策や防災・テロ対策を重視する声もあった。杉並区の会社員、村上智さん(26)は「正社員を目指している友だちが就職活動にかなり苦労している。若者の雇用を活性化してほしい」と話した。

◆きょうの主な演説予定

▼鳥越俊太郎さん 午前9時55分:大島 ▽同11時30分:大島町役場前 ▽午後5時:上野丸井前

▼増田寛也さん 午前11時15分:文京シビックセンター前 ▽午後4時30分:中野駅北口

▼小池百合子さん 午前10時30分:JR西荻窪駅北口 ▽同11時30分:JR三鷹駅北口 ▽午後0時30分:JR武蔵境駅南口 ▽同1時30分:JR東小金井駅南口 ▽同2時:JR武蔵小金井駅南口 ▽同5時:西武池袋線練馬駅北口 ▽同6時:同線石神井公園駅北口 ▽同6時30分:同線大泉学園駅南口 ▽同7時15分:同線保谷駅北口

 ※届け出順。陣営発表(24日午後10時現在)。変更の可能性があります。

 

この記事を印刷する