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東京都知事選

ラストサンデー 主要3候補、得意フレーズで訴え

 東京都知事選は投開票の31日まで、残り1週間を切った。主要3候補は、選挙期間中で最後の日曜日となった24日、家族連れらでにぎわうショッピングセンターや駅前などで、精力的に街頭演説をこなした。それぞれ、自分の持ち味を一言で表したキャッチフレーズを繰り出しながら、支持を呼び掛けた。 (都知事選取材班)

◆鳥越氏 聴く耳持ってます 

 「私は、聴く耳を持っている。これはほかの候補にはないもの」。鳥越俊太郎氏(76)=民進、共産、社民、生活推薦=は、新宿区の街頭演説で切り出した。ジャーナリスト歴五十一年。取材現場で鍛えた「聴く耳」をアピールした。

 一方的に訴えるのではない。連日、保育や高齢者の施設などを訪ね、現場の当事者たちと対話型の懇談を重ねている。この日は、港区で行われたがん経験者らとの意見交換会に参加。「闘病と育児が重なって大変だった」。がん経験者の声にうなずいた。

 夜、八王子市の演説でも語った。「私の体にしみこんでいるのが、人の声に耳を傾ける姿勢。アベノミクスで格差が広がっている。弱者の、困っている人たちのそばに寄り添う」

<主な応援弁士> 

蓮舫民進党代表代行・安全保障法制に反対する「シールズ」の諏訪原健さん・性的少数者(LGBT)の原ミナ汰さん

◆増田氏 行政にはツボある

 「行政にはツボがある。大事なことはツボを把握し、きちんと押すことだ」。総務相や岩手県知事を務めた増田寛也(ひろや)氏(64)=自民、公明、こころ推薦=は、調布市の調布駅前で、経験に裏打ちされた行政手腕を強調した。

 「しかし、場合によっては都だけ押しても効かないことがある」とも語り、国や区市町村との連携の必要性にも言及。「愚直に」と繰り返し、ひたすら政策を訴えた。

 この日は、登山客でにぎわう八王子市の高尾山ふもとからスタート。必勝祈願のお札を高尾山薬王院から手渡され、「こんな力強い支援はない」と掲げた。「多摩を知らないと東京は分からない」。重視する多摩地域を、西から東へ駆け抜けた。

<主な応援弁士> 

石原伸晃経済再生相・塩崎恭久厚労相・丸川珠代環境相・萩生田光一官房副長官

◆小池氏 縦割り都庁に横串

 「私を都知事にしていただけたら、縦割りの都庁にぐさっと横串を刺して、都民のための都政、待機児童ゼロを目指していきたい」。元防衛相の小池百合子氏(64)は、新宿駅西口の街頭演説でこう訴えた。

 待機児童解消の具体策として空き家、空き室の活用を掲げる小池氏。待機児童対策と空き家問題という、行政では担当部署が異なる課題の組み合わせに「なかなか国政でもできないこと」とも語った。

 その上で、空き家を小規模の保育所に活用するほか、保育士や介護士の住居確保にも生かし待遇改善につなげる考えを説明。「現実的な解決策で、待機児童の問題と空き家問題と両方をいっぺんに片付ける、それが小池式でございます」と呼び掛けた。

<主な応援弁士> 

河村たかし名古屋市長・笹川尭元自民党総務会長・高野之夫豊島区長・若狭勝衆院議員

 

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