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東京都知事選

分裂自民 批判の応酬 4野党は街頭で結束

 最終盤を迎えた東京都知事選。自民党は推薦する増田寛也氏と前自民党衆院議員の小池百合子氏が保守票を奪い合う分裂選挙となっただけに、自民支持層の票が小池氏に流れないように引き締めを強めている。対立が激しくなり、批判の応酬も。安倍政権による改憲阻止を掲げる民進、共産、生活、社民の野党四党は結束して、鳥越俊太郎氏の支持拡大を図る。 (我那覇圭、山口哲人)

 二十九日、東京都内での演説会で自民党の塩崎恭久厚生労働相は「投票日の夜八時までが選挙だ」と述べ、ぎりぎりまで投票を呼び掛けるよう訴えた。分裂選挙の影響を最小限に抑えるため、自民党都連は議員本人や親族が、増田氏以外の応援を禁じる文書を配った。

 終盤の二十六日には党本部で各種団体決起大会を開き、茂木敏充選対委員長が「もう一回、知り合いや傘下の企業、団体に声をかけて」と訴えた。席上、石原慎太郎元都知事は「厚化粧の女に(都政を)任せるわけにはいかない」と発言するなど、小池氏への対抗心をあらわにした。安倍晋三首相(自民党総裁)も二十六日、応援ビデオを公開。連立与党の公明党も終盤、全国の議員に対し、都内の個人や企業に増田氏支持を呼びかけるよう文書で要請した。

 これに対し小池氏は二十九日、街頭演説で「締め付ける組織がない私は(支持を)広げることを徹底したい。組織が都知事を決めるのではない」と対決姿勢を示した。女性活躍を掲げる安倍政権を意識して「厚化粧だとの暴言にはめげない。そんなことを言っているから、女性が輝けない」と強調した。小池氏の横には自民党の若狭勝衆院議員が並んだ。

 一方、鳥越陣営では民進党の岡田克也代表が二十九日、鳥越氏と街頭に立ち「(自民の支援を受けた)二人の知事がスキャンダルで辞めた。都政を刷新しないといけない」と訴えた。知名度の高い共産党の吉良佳子参院議員や社民党の福島瑞穂副党首も演説。生活の党の山本太郎共同代表も応援に立った。

 

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