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東京都知事選

反発招いた組織戦 自民都連の締め付け批判

 「今後いろいろなことが起こってくるかもしれない」。自民党都連の石原伸晃会長は三十一日夜、党が推薦した元総務相増田寛也さんの事務所で支持者を前に厳しい表情を浮かべた。

 自民の推薦なしでも出馬した小池百合子さんとの分裂選挙。都連は親族も含めて増田さん以外の候補者を応援したら除名を含む処分をするという通知を出し、厳しく締め付けた。それが逆に、自民支持層の反発を招いた。都議の一人は怒りを隠せない。「あんな通知は最低だ。もう強制的に動員をかけるとかいう時代じゃない」

 小池さんからは、都連の意思決定は不透明だと「ブラックボックス」と激しく批判され、増田さんの票が伸び悩む結果となった。

 大差での敗北に選挙の実務を担った関係者の口は重い。都連幹事長の内田茂都議は、敗北の責任を問う記者団の質問を振り切るように「(増田さんの擁立は)みんなで決めたことだから」とだけ答え、車に乗り込んだ。元議長の高島直樹都議も「ご苦労さん」とだけ言い残し、足早に事務所を後にした。別の都議は「小池さんの出方次第では、自民党もどう出るのか分からない」。議会の混乱が始まる可能性も口にした。

 

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