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都議選2017

共産「反自民の本家はわが党」 都民ファーストへの注目にアピール懸命

 七月二日投開票の東京都議選で、小池百合子知事が事実上率いる都民ファーストの会が注目されていることに、共産党が危機感を強めている。前回の都議選では旧民主党が大敗する中、反自民票の受け皿となって議席を倍増させた。今回は都民ファーストとつかず離れずの距離を保ちつつ、「反自民の本家はわが党」とアピールに懸命だ。

 「今この下でも(集会を)やっているようですが、共産党以外はみな小池知事に擦り寄っています」

 今月中旬、品川区立総合区民会館の八階大ホール。共産都議団の吉田信夫団長が、再選を目指す都議の集会で訴えた。七階のイベントホールでは、自民を離党して都民ファーストから出馬する都議の集会に、小池知事が出席。会場はともにほぼ満席で、エレベーターでは支持者が入り交じり「あの人は七階ね」とのささやきもあった。

 集会で他党との違いを強調した共産も、昨年、豊洲市場への移転を延期した小池知事への評価は高かった。都委員会の若林義春委員長は今年一月、取材に「小池知事の都政運営や基本施策は支持している。自民を倒すため、政策で一致するなら小池知事のグループと共闘した方がいい」と言及していた。

 だが、三月に都民ファーストと公明が選挙協力で合意すると、距離感が出てくる。公明は豊洲市場への移転を主張しているためだ。共産は三月の都議会で都の予算案に三十九年ぶりに賛成したが、都議団の幹部は「あくまで是々非々の立場」と付け加えた。

 共産は前回、反自民の受け皿として九議席増の十七議席に躍進した。都民ファーストという新たな受け皿に、どう対抗するのか。今月中旬の別の集会で、志位和夫委員長はこう強調した。「よく言われるのが小池知事対自民党。これ違いますよ。小池さんは自民党員」 (榊原智康、木原育子)

 

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