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![]() <元都議の首長に聞く> (上)西川太一郎・荒川区長(75)
二十三日告示の都議選には、二百人以上が立候補を予定している。人口千三百万人超、年間予算約十三兆円という巨大都市・東京の運営を、都知事と共に担う都議に必要なものとは何か。都議経験のある都内の区市長に聞いた。 −一九七七〜九三年に都議を経験した。 当時は都市が成熟する前で、上下水道や交通の問題などに一生懸命取り組んだ。職員の勤務手当を追及したら、労働組合ともめたりしたこともあった。大変な時代だった。 −都議は区市町村と都のパイプ役なのか。 財政力が弱い自治体では都の力を借りなくては機能しない部分もある。ただ、都議を通じて都に物事を頼むことは、まずない。二十三区の区長は自身が都議出身だったり、元都幹部だったりする。区市町村と都を結ぶパイプは何本もある。特別区長会もその一つだ。 −今、都議に求められるものは何か。 政策提案だろう。都がやることは国政にも深い関わりがある。政策をつくる能力がより問われる時代になった。 −衆院議員時代に新生党や自由党など新党の誕生に立ち合った。 時代のリーダーが新党を作ることはよくあったが、政権に就けても、維持はできなかった。都政から挑戦している小池百合子知事はうまくいくだろうか。 −小池知事に伝えたいことは。 政治は現実だ。首長にとって、提案した議案が否決される場合もある。それが嫌だからといって、地域政党を結成して「知事の兵隊」をつくるのはまずい。おもねる都議しかいなくなったら、区長会の出番になる。区長会は是々非々で都にものを言うだろう。だが、それは行政として言うのであって、やはり、都議会を通してさまざまな民意が示されないと健全じゃないでしょう。 (聞き手・木原育子) <にしかわ・たいいちろう> 1977年7月から都議4期。衆院議員3期(新生党、新進党、自由党など)を経て2004年から現職。現在4期目。都特別区長会長。 PR情報
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