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都議選2017

島部に小池新風吹くか 「常勝」自民、「都民」を警戒

3人が争う島部選挙区の候補者ポスター=27日、東京都大島町で

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 7月2日投開票の東京都議選で、島部選挙区(定数1)は長く自民党系候補が議席を独占してきた。今回は共産党の新人に加え、小池百合子都知事が率いる地域政党「都民ファーストの会」が候補を立て、三つどもえの選挙戦となって熱を帯びている。

 太平洋に浮かび、南国の風情が漂う伊豆諸島と小笠原諸島。都に属する九町村で構成され、約二万六千人が暮らす。

 「空港の活用を」「積極的な人材育成を進める」。「都民」の新人山下崇さん(44)は二十四日、伊豆大島のスーパーでマイクを握った。自民現職の三宅正彦さん(45)は大島出身で、八丈島出身の山下さんにとってアウェー。客はまばらだが、ビラを渡すと「頑張って」と激励を受けることもあった。

 島の産業は建設業や観光、漁業が中心だ。自民関係者は「公共事業がないと島は死に体。都議は都庁とパイプが必要だ」と力説。二〇〇九年、政権交代直前の都議選で躍進した民主党(当時)も、島部では自民に敗北した。八丈島の自民町議は「三宅さんは、島特産の観葉植物が台風被害で枯れた際に、都から肥料の補助金が出るように動いてくれた」と都議としての功績を強調する。

 対する山下さんは今年二月まで自民党所属の八丈町議。小池氏との連携を目指して辞職し、「都民」から出馬した。親族は「島民には『都からの支援ばかりで自立できるのか』と自民への不満の声もある」と明かす。

 昨年の知事選で、九町村の小池氏の得票が、自民推薦の増田寛也氏を約二百五十票上回った実績もある。八丈島の事務員の女性(62)は「議会で男性に囲まれていてもめげない小池さんを尊敬している」とエールを送る。

 山下さん陣営は「小池さんが応援に入ってくれれば」とてこ入れに期待。三宅さん陣営からは「今までのように簡単にはいかないのでは」と警戒する声が上がり、出陣式に地元建設会社の従業員を集めるなど組織の引き締めを図る。

 共産新人の綾亨(あやとおる)さん(64)も立候補し、離島格差の縮小などを訴える。

◆島部(一…3) 

綾 亨 64 党島しょ委責任者 共新   

山下 崇 44 (元)八丈町議   都新  公   

三宅 正彦 45 都会党幹事長代行 自現<2> 日

 

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