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都議選2017

「都民」との距離に悩む業界団体

 東京都議選で、既成政党を支援してきた業界団体が対応に苦慮している。地域政党「都民ファーストの会」の代表が小池百合子都知事だからだ。距離感をどう保つのか、支援政党との間で揺れている。

 都医師会は自民支持が基本だが、今回は受動喫煙対策に積極的な都民ファーストに接近した。一部の選挙区では都民ファーストの候補者を推薦した。二十五日、墨田区で小池氏の応援演説を聞いていた都医師会の幹部は「知事はよく話を聞いてくれる」と語った。

 ある建設業団体の関係者は、自民候補を支援する。「現職知事をむげにはできないが、すぐに『小池知事』ともいかない。今のところはつかず離れずです」と話す。演説会への動員協力は自民候補だけだが、都民ファーストの決起大会には幹部が出席して「保険」をかけたという。

 民進の有力な支持組織の連合東京。都民ファーストとも政策協定を結び、民進を離れた都民ファーストの候補者も支援する。幹部は告示日の二十三日、都民ファーストの推薦を得た元民進候補者の事務所を訪れて激励。傘下の労組幹部は「都民ファーストが勢力を伸ばせば政界再編に向けた動きが出るだろう。見極めて対応したい」と話す。

 一方、都内の医療系団体幹部は「特定の政党に肩入れしすぎると、状況が変わった時に(他の政党と)対話ができなくなる」と話し、候補者の推薦や支援はしていないという。(唐沢裕亮、内田淳二、木原育子)

 

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