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都議選2017

「投票権なく忘れられている」「手を差し伸べる施策を」 福島事故の避難者ら

居住する東雲住宅で週2回サロンを開き、情報交換などをする原発事故の避難者ら

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 「私たちには投票権もない。事故から6年たち、やはり忘れられていると感じる」。約220世帯の避難者が住む東京都江東区の国家公務員宿舎「東雲(しののめ)住宅」。今も避難指示区域に指定されている福島県富岡町の夜の森地区から避難した高橋佑治さん(73)は都議選についてこう語った。

 2013年の前回選は、福島第一原発の汚染水漏れ問題などがあり「避難者に対する関心がまだ高かった」。当時は「東京の電源は福島が支えてくれていた」と話し掛けてくる都議もいた。しかし、今回は演説する候補者から「福島」「避難者」の言葉は聞こえてこないという。

 三沢宏造さん(75)は、同県南相馬市小高地区に自宅がある。「街が荒れ果て、戻れる状況ではない。人間らしい生活が送れる環境になるのは当分先だ」と話した。また同県浪江町の自宅が今年3月末に避難指示が解除された男性(61)は「避難指示区域かどうかに限らず、東京に残りたい人には手を差し伸べてくれるような施策を望みたい」と話した。

 

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