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都議選2017

あす投開票 1%=11万票 投票率を各党注視

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 あす投開票される東京都議選で、各党が注視しているのが投票率の動向だ。都内の有権者数は1100万人余りで、投票率が1%増減すると約11万票が動き、選挙結果を大きく左右する。期日前投票者は前回に比べて増えており、各党は過去2番目に低かった前回の43.5%を大幅に上回るのは確実とみている。 (都議選取材班)

 「50%台後半までいくかも」。公明党都本部の幹部は、小池百合子知事の就任以来メディアによる都政の報道が増え、有権者の関心がこれまでになく高まっていると分析する。同党は強固な組織票を持つが、当選ラインが上がるとみて小池氏との連携をアピールし、票の上積みに懸命だ。

 小池氏が代表を務める都民ファーストの会幹部は「55%を超えてほしいと願うが、現実的には52〜53%」と予測する。無党派層からの支持を見込み、「投票率が上がれば上がるほど有利に働く」とも。代表の小池氏は街頭で「演説を聴いたこの足で、期日前投票に行ってください」と呼び掛けるなど投票率を上げようと躍起だ。

 旧民主党が躍進して都議会第一党になった前々回の二〇〇九年は投票率54・49%で、平成に入ってから二番目の高さだった。民進党の現職候補は「八年前ほどの熱は感じない。その時より多少低いくらいでは」と話す。

 自民党都連の幹部は「自民一強」で目立った争点がなかった前回よりも上がり、50%前後とみる。加計(かけ)学園問題や、投票日間際になっての稲田朋美防衛相の発言を巡って逆風が吹く中、陣営関係者は「厳しい戦いになるのは間違いない」と漏らす。

 共産党も前回を大幅に上回るとの見立て。加計学園問題などを取り上げて政権批判を強めており、都委員会幹部は「無党派層の中から、反自民票を取り込みたい」と語る。

 都選挙管理委員会によると、期日前投票の投票者数は六月二十四、二十五両日で十八万四千五百七十一人で、前回の同じ時期に比べ一・四倍となっている。

 投票日の天候も投票率に無関係ではない。40・80%と史上最低だった一九九七年は、最高気温三五・八度の酷暑に見舞われた。都選管の担当者は「天気が良すぎても、悪すぎても投票率は上がらない」と話す。気象庁の天気予報では、二日の東京は曇り、最高気温二九度となっている。

 

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