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都議選2017

託す1票 都民見極め

 東京都議選の選挙戦最終日となった一日、候補者や各党の幹部らが「最後のお願い」に奔走した。訴えに耳を傾けた聴衆の中には、今回の都議選から新たに一票を投じる十八歳の姿も。都内各地の演説会場で有権者の思いを聞いた。

 千代田区の秋葉原駅前で、安倍晋三首相(自民総裁)の演説を聞いた板橋区の大学生長谷川拳太さん(18)は「関心が高い雇用の改善など実績をしっかり示していて、信頼感が持てた」と評価した。一部の聴衆から安倍首相批判の声が湧き上がったり、学校法人「森友学園」の籠池泰典前理事長が姿を現したりと、騒然とした雰囲気となり「演説が聞こえにくかった」と苦笑いした。

 調布市の京王線国領駅前では公明の山口那津男代表がマイクを握った。同市の自営業古谷正博さん(72)は「クリーンな政党だと思うから、ずっと公明を応援している。都民ファーストの会との連携は正しい選択だったと思う。自民党がだらしなさ過ぎる」と語った。

 豊島区で母親と共産の志位和夫委員長の演説を聞いた同区の大学生青木身祐(みゆ)さん(18)は「初めての選挙で、選挙公報を見て奨学金など学生向けの政策を多く打ち出している候補者を選ぼうと思った。お金を気にせず教育を受けられる東京にしてほしい」と願った。

 八王子市では民進の蓮舫代表が演説。同市の主婦西山悦代さん(70)は「今の政治家は主張が極端すぎたりして、信頼できる人がいない。中和してくれるような主張、存在の政治家がでてくることを期待したい。民進党にはそんな期待ができるような気がする」。

 豊島区で買い物帰りに都民ファーストの小池百合子代表の演説に足を止めた中央区の会社員沢田緑さん(34)は、みるみる集まる人だかりに「すごい勢いがある」と驚いた様子。「四年間を決めるのに九日間の選挙期間は短すぎる。議員の質よりも見せ方が上手な候補が得をする」と話した。

 世田谷区では生活者ネットワークの西崎光子共同代表が支持を訴えた。同区の弁護士福井健策さん(51)は「今の政権はあることをないといい、裏付けがいいかげんでも問題ないと片付ける」と批判。「情報公開、市民との対話を大切にする生活者ネットに期待したい」

 大田区では日本維新の会代表の松井一郎・大阪府知事が演説。時折拍手を交えて見守った文京区の会社員小山和明さん(53)は「都政には将来への課題がたくさんある。役所の無駄をなくすなど本当の改革ができるのは維新だと思う」とエールを送った。

 世田谷区で社民の福島瑞穂副党首の訴えを聞いた同区の無職道原海子(かいこ)さん(84)は「待機児童問題など、社会的な弱者に常に寄り添ってきた社民党にも都議会で発言の場があってほしい」と述べた。

 

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