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都議選2017

最初で最後の首相街頭演説 前回は12回「加計」批判意識か

都議選の選挙戦最終日、自民党候補への応援で支持を訴える安倍首相=1日午後4時56分、東京都千代田区で

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 安倍晋三首相(自民党総裁)は東京都議選最終日の一日、自民党候補者の応援のため千代田区のJR秋葉原駅前を訪れ、今回の選挙で初の街頭演説をした。都議選は第二次安倍政権で二度目。首相が告示後に応援演説に入った日数は、四年前の前回選よりも一日多い四日間だったが、演説回数は十二回から三分の一の四回に減った。 (村上一樹)

 首相は前回選では、告示後に欧州に出掛けたため、選挙応援に入ったのは帰国当日を含め終盤の三日間のみ。それでも街頭演説を十二カ所で行った。

 今回は、四回の演説のうち三回は候補者の支援者や特定地域の住民を対象にした屋内での集会。不特定多数の人が聴ける街頭演説は最終日の一回だけだった。

 首相の演説機会が減ったのは、告示前から学校法人「加計(かけ)学園」を巡る問題で批判を受け、告示後も自衛隊を政治利用したとも受け取れる稲田朋美防衛相の発言や自民党の下村博文都連会長の加計学園が絡む献金報道など、首相周辺で都議選に悪影響を及ぼしかねない事態が相次ぎ、政権への批判が高まっていることを意識したためとみられる。

 一日の街頭演説では「政権与党のリーダーとして、ご心配をおかけして申し訳ない思いだ」と陳謝。だが四回の演説を通じて、「加計学園」という名前や、稲田氏の失言に直接言及することは一度もなかった。

 一日の演説中には、一部の聴衆から「帰れ」「安倍辞めろ」コールが続き、会場は騒然。首相が「演説を邪魔するような行為を、自民党は絶対にしない。相手を誹謗(ひぼう)中傷したって、何も生まれない」などと怒る場面もあった。

 

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