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都議選2017

きょう投開票 首都、国の未来図は

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 東京都政の行方を左右する都議選(定数一二七)は二日、投開票される。各党の党首らは一日、都内を駆け巡って最後まで声をからした。小池百合子知事の支持勢力が過半数を占めるかが焦点となった選挙戦。加計(かけ)学園問題や稲田朋美防衛相の問題発言を受け、安倍晋三政権の今後も占う。

 自民党は総裁の安倍首相が選挙戦で初の街頭演説に立った。JR秋葉原駅前で「私たちは東京を、日本をしっかり守っていく責任がある」と力説し、「新しければいい、というものではない」と小池氏率いる都民ファーストの会をけん制した。一部の聴衆から「辞めろ」コールが起き「こんな人たちに私が負けるわけにいかない」と声を張り上げる一幕も。

 自民と対決する「都民」の小池代表は八丈島で最終演説を予定したが、悪天候で欠航に。国会議員時代の地盤、豊島区で急きょマイクを握り「超古い議会を新しい議会にしていきたい」と、一貫して主張してきた「議会改革」を強調した。

 小池氏と選挙協力する公明党の山口那津男代表は、調布市の京王線国領駅前で「知事とがっちりかみ合って都議会を進めるのは公明党だ」と堅固な関係をアピールし、二〇二〇年東京五輪に向け「知事といがみ合っていてはダメ」とも。

 池袋駅東口で演説した共産党の志位和夫委員長は「今度の都議選ほど日本の政治のあり方が問われている選挙はない」と訴え、「福祉と暮らし中心に税金を使うまっとうな都政に」と呼び掛けた。

 民進党の蓮舫代表はJR八王子駅北口で加計学園問題に触れ、政権与党を批判。その上で「議会が機能しなければ、都知事が間違ったときに止められない。監視をする、チェックをするのが民進」と訴えた。

 東京・生活者ネットワークの西崎光子共同代表は、世田谷区内の小田急線経堂駅前で「常に社会の先頭に立ち、環境問題や食の安全の問題などを取り上げてきた」と強調。日本維新の会代表の松井一郎大阪府知事は大田区内で、府議定数を削減したことなどに触れ「政治は結果責任。実現してはじめて値打ちが出る」と実行力をアピールした。

 社民党の福島瑞穂副党首は世田谷区内で「国会が安倍首相の下請けになってはいけないのと同じく、都議会も知事の下請けになってはいけない」と訴えた。

 都議選の立候補者は二百五十九人。内訳は自民六十、公明二十三、共産三十七、民進二十三、都民ファースト五十、生活者ネット四、維新四、社民一、諸派十七、無所属四十。

◆私たちの手で選ぼう

 東京都議選は、小池知事が都庁に初登庁してちょうど11カ月の2日に投開票される。初登庁時の記者会見で、小池氏は自身が掲げた「東京大改革」に、知事選で「賛同をいただいた」と述べた。その改革をどう評価するのか。これまでの都政運営から、私たちが審判を下す最初の機会になる。

 本紙は告示日から、三つの主なポイントを紹介してきた。小池氏の支持勢力で過半数の確保となるか。豊洲か築地か「併存」か、市場はどうなるのか。加計学園を巡る問題など、国政の問題はどう影響するのか。選挙結果によっては、国政にどんな影響を与えるのかも注目される。

 このポイントだけを見ても、私たちの1票は大きな力を持っている。どんな東京にするのか。どんな未来を描くのか。決めるのは、候補者ではない。 (森川清志)

 

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