自民が歴史的大敗　「都民」第１党、小池知事勢力が過半数

　東京都議選（定数一二七、四十二選挙区）は二日に投開票され、自民党は学校法人「加計（かけ）学園」問題や「共謀罪」法の採決強行、閣僚失言などで批判を受け、現有五十七議席から過去最低の二十三議席に減らす歴史的大敗を喫した。小池百合子知事が代表を務める都民ファーストの会は現有の六から、追加公認した無所属の六人を含め五十五へと躍進して第一党となった。公明党などを合わせた知事の支持勢力は七十九議席となり、過半数を大きく上回った。結果は安倍政権に打撃となる。

　自民の最少議席はこれまで一九六五年と二〇〇九年の三十八だった。下村博文（はくぶん）都連会長（党幹事長代行）は党本部で「予想以上に厳しい結果だ。国政の問題が都議選に直結した。いろんな失言などが影響した」と話し、都連会長を辞任する意向を表明した。

　小池氏は二日夜、新宿区のホテルで「都民目線で進めてきた成果を認めていただいたと大変うれしく思う」と勝利宣言した。

　都選挙管理委員会によると、投票率は５１・２７％。過去二番目に低かった前回一三年の４３・５０％を７・７７ポイント上回った。女性の当選者は三十六人となり、過去最多だった前回の二十五人を上回った。

　自民は築地市場（中央区）の豊洲（江東区）への移転問題で小池氏を「決められない知事」などと批判。選挙戦では主要閣僚らを応援に投入したが、加計学園問題などでの安倍政権への逆風をまともに受けた。

　「都民」は議会改革を主張し、移転問題では告示直前に両市場の「併存」方針を打ち出して自民の批判に対抗した。

　公明は都議会でも長年連携してきた自民と決別し、小池氏と選挙協力を結んで二十三人全員が当選した。

　共産は二増の十九議席。民進は五で現有七議席を維持できなかった。

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　都民ファーストの会が投票終了後に追加公認した当選者は、統計表などでは無所属として扱います。